ふわり

2/3
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
*ふわり*   ふわり たんぽぽの綿毛に 願いを乗っけて   青い青いこの空に 大きく翔ばそう   足もとに僕の思いをつけて 自由に舞う綿毛は 風に行方を任せた ひとひらの羽根   木々の間を抜けて たくさんの花の香りを感じて 人々の笑顔を見つけて 優しい風に吹かれて   僕の願いは舞っていく     空と海が交わる 太陽の生まれる場所へ ふわりふわりと舞っていく   1つの花から旅立った綿毛は いつかどこか自分の場所を見つけて   しっかり根をはり 強い花となる 踏まれても潰されても また起き上がる1つの花に   そしてそこから またたくさんの 綿毛が旅立ち 願いの輪が広がる   雨の降る日も 暗い空の日も   いつかは自分で 翔びたつ日が来るまで しっかりと生きていく   その姿に 僕はいつの間にか 魅かれていた   だから ふわりたんぽぽの綿毛に 想いを精一杯にこめて   ふわりふわり空に翔ばすんだ   1つが2つに 2つが3つに 3つが4つに   たくさんに 重なって揺らめいて 今日もふわりふわりと風に乗る   足もとに僕の願いをつけて 自由に踊る綿毛は 風と一緒に旅をする ひとひらの羽根   いつか星色の願いの花が咲きますように   また道端でたんぽぽを見つけたら 大空に翔ばすよ   たくさんの旅人たちを   風と同じ透明な綿毛たちを  
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!