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「陸ー!」
待ち合わせ場所、出会いの木の下に既に四人集まっていた。
綾が一気に駆け寄ってくる。
「あぁ、久しぶり」
陸は四人を見た。
当たり前だけど、随分成長して、顔つきも少し大人っぽくなった。
でも面影は残っている。
「あいかわらず男っぽいな」
「(-_-メ)…ブチッ」
陸は飛び付いてきた綾を引き剥がし、宏人に向かってゆっくりと、そして走りだした。
当の本人はしまった、とばかりに口を手で覆いあたふたしている。
左右の二人はサッと宏人から離れた。
「あ、あ、裏切りも…ゲァフッ!」
のを言う前に、陸の空中飛び蹴りが宏人の顔に炸裂した。
「わりぃな、あいかわらず足が出やすくて」
倒れた宏人にケッと吐き捨てる。
陸の後ろで大悟はポツリ
「馬鹿だ…事実言うかゴァフッ!」
陸は振り返らずに、裏拳を入れた。そのまま仰向けに倒れる。
これが漫画だったら拳に怒りマーク書きたいねぇ。
はてさて、そんな様子に綾は笑い声をたてる。
「あはは、やっぱり私達に感動の再会って無理だねぇ」
陸は“わざと”二人を踏ん付けて、綾に近づいた。
「ふん、この馬鹿共がいなかったらそうなってたかもな。な、良紀」
「…さぁ」
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