【0】四つの運命

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【0】四つの運命

むかしむかし、あるところにひとりのおとこのこがいました。 おとこのこにはともだちがひとりもいませんでした。 だって、めがきもちわるいんだもの、こどもたちはそういいました。 いしをなげられました。 いしでじぶんのめをつぶそうとして、おじさんにおこられました。 やがて、ひとりともだちがふえました。 てんしのようなおんなのこでした。 ふたりはいっしょにあそびました。 はじめてのともだちです。 おまえは、まほうつかいのこどもだろ、いじめられたくなかったら、まほうをつかえといわれました。 おとこのこは、まほうをつかえません。 てんしのおんなのこは、ひかりのたまをそのこにぶつけました。 もうひとりともだちがふえました。 そのこはとてもすごいまほうつかいでした。 さんにんはいっしょにあそびました。 けれど、すごいまほうつかいのこはとおくにいくことになりました。 そのこはいいました。 ふたりはきっとすごいまほうつかいになるよ、そしたらまたあいにくるよ、と。 そうして、そのこはにどとかえってきませんでした。 ふたりは大きくなり、今日も村で朝晩を過ごします。 これは後に『不滅の賢者』と呼ばれる少年の物語である。
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