プロローグ

3/7
33687人が本棚に入れています
本棚に追加
/714ページ
今日はリナの国立アルバート魔術学校合格の祝賀会が開かれる日。 カイは祝賀会が始まるまで、リナと二人で魔術道具を買いに行く約束をしていた。 リナの家族は忙しいため、カイが付き添う事になっていた。 慌てて家を飛び出すカイにラメルから声がかかる。 「夕方までには一度戻りなさい」 「はい、いってきます」 カイがリナの家の前に行くと、リナが壁にもたれて待っていた。 「カイ、遅いよ! また寝坊?」 「ごめん、寝過ごした」 「もう……これで何回目?」 長い黒髪、白い肌に綺麗な黄色の瞳。 身内の欲目を除いても、稀に見る美形であった。 対するカイの容姿は至って普通、黒髪に橙の肌。 顔も、普段読む小説の主人公のように特段、美形なわけではない。 ただ一つは異なる点は両目の色が違う事。右目はゼノ達と同じ黒だが、左目は炎のように赤い。 幸い、髪が長いので隠せているが。
/714ページ

最初のコメントを投稿しよう!