予選(上)

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ルール説明が終わると、チームリーダーを決める時間となった。 「アリスは無理なんだろ?」 「……」 カイの確認にアリスは無言の頷きを返す。元より、彼女はこのレベルの戦いへの興味は薄いらしい。 「私はカイが良いと思う。 こういう時は班長が仕切らなきゃ、ね?」 リナは先日、くじ引きで負けて、班長になったカイに笑顔を向けた。 「仕切り役と司令塔は違う気がするんだけど……まあ、良いか」 「……貴方の敗北は全員の敗北。 勝つ自信は?」 「……俺は負けない」 カイの返答にアリスは頷きを返す。 どうやら了承されてたらしい。 「私も賛成!」 「俺も構わないよ」 満場一致で司令塔はカイに決定し、A、Bのブロック分けのくじ引きが行われる。 結果、カイ達はグループAになった。 ーグループAー 1、4、6、7(カイ班)、9班 ーグループBー 2、3(バーティス班)、5、8、10班 「Bグループは観覧席で観戦。 Aグループはフィールドに向かえ」 マディの指示に従い、生徒達はそれぞれの場所へ向かう。 フィールドはいつも地面だけの闘技場ではなく、草木生い茂る森になっている。 《よし、全員配置についたみたいだな。 ま、全力を出し切ってくれや。 じゃ、試合、開始!》
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