合格

3/11
前へ
/714ページ
次へ
次に出てきたのはリナの父。 クレスト家当主、ロベルト=クレスト。 背は高く、遺伝を感じさせる端正な容姿、灰色の髪に優しさに溢れた黄色の瞳。 彼は非常に優れた魔術師で、様々な組織の役職を兼任している。 しかし、それを鼻にかける事など全くないとても優しい人だった。 カイも幼い頃から世話になっていた。 「特に、今年の『光の輪(ライトループ)』の活動ではーー」 スピーチの内容は魔術に関する専門用語が大部分を占め、理解出来なかったが、お礼の挨拶だろうと勝手に解釈する。 ロベルトのスピーチが終わると、全員がパーティーを楽しみ始めた。 すると、ゼノが少し話がしたいと言うので、二人はバルコニーに出る。 ゼノのいつに無く真剣な表情に、カイは一抹の不安を覚えてしまう。
/714ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33688人が本棚に入れています
本棚に追加