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次に出てきたのはリナの父。
クレスト家当主、ロベルト=クレスト。
背は高く、遺伝を感じさせる端正な容姿、灰色の髪に優しさに溢れた黄色の瞳。
彼は非常に優れた魔術師で、様々な組織の役職を兼任している。
しかし、それを鼻にかける事など全くないとても優しい人だった。
カイも幼い頃から世話になっていた。
「特に、今年の『光の輪(ライトループ)』の活動ではーー」
スピーチの内容は魔術に関する専門用語が大部分を占め、理解出来なかったが、お礼の挨拶だろうと勝手に解釈する。
ロベルトのスピーチが終わると、全員がパーティーを楽しみ始めた。
すると、ゼノが少し話がしたいと言うので、二人はバルコニーに出る。
ゼノのいつに無く真剣な表情に、カイは一抹の不安を覚えてしまう。
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