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｢あの～依頼っていうのは？｣
｢校長から時々来る魔獣討伐やアイテム回収の依頼…。
一般の生徒には無理で…忙しい教師の代理としてこなす…｣
シンが遠慮がちに聞くと、ソルは淡々と答える。
｢…今日のターゲットは…街近辺の森に出た『ムーンベア』だ…｣
｢ムーンベアってＡ級の魔獣じゃないですか！？｣
リナがこれまでになく驚きの声を上げる。
｢まあ、俺達からすれば日常茶飯事だよ｣
｢朝飯前、の間違いだ｣
ニコニコ笑うクラウスにナタリは厳しくツッコミを入れる。
｢とにかく、今のお前達が行くのには早過ぎる。
いくら腕前があっても、実戦経験が足りないのは事実だからな｣
ナタリの言葉に納得する一同。
｢じゃ、今日は解散にしよう。
みんな、帰る前にソルに手帳改造してもらっといてね？
じゃないとトラップが作動しちゃうから｣
６人はソルと共に、１つの部屋に入る。
扉には『メカルーム』とプレートがかかっていた。
少し暗めの部屋の中には大量の機械類が並び、ディスクが大量に棚に保存されていた。
ソルは席に着くと、眼鏡をかけ、６人の生徒手帳を１つずつ、改造していく。
手順は黒いボックスに手帳を入れ、コードを繋ぎ、キーボードでディスプレイに大量の文字を入力し、改造するというものだ。
｢…よし、全員終わったな。
気をつけて帰れ｣
ソルは再びキーボードを打ち始める。
カイ達はお礼を言い、寮へと帰った。
(今日、めっちゃ疲れたな…。
生徒会に魔獣討伐か。
なんかとんでもない事になってきたな…)
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