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「とは言っても直接攻撃に使う事は危険なので禁止されてますがね」
「別に使って下さって結構ですのよ?
私には当たりませんわ」
「言ってくれますね…。
とにかく、この勝負勝たせてもらいます」
クレアはティナとの距離を詰め、双剣を横に振り抜く。
ティナは数歩下がって、斬撃を回避し、クレアの右手首をプリンセス・ウィップで打つ。
クレアが双剣を落とした所でティナは距離を詰め、クレアの鳩尾に左肘を打ち込み、態勢を崩した所に弾丸を放つ。
弾丸は右腿を貫き、クレアは苦しそうに顔を歪めた。
【フラッシュ・ウェーブ】
至近距離で放たれた光の波動はティナの眼前に迫る。
(残距離約50センチ、風速3.5メートル、エネルギー推定量50000J、魔力
濃度87%…)
ティナは光の波動の寸前で火の玉を放つ。
無論、これは【ファイヤー・ボール】の詠唱破棄だ。
火の玉は光の波動の中央にぶつかり、爆発し、光の波動もろとも消滅する。
「なっ…!?」
クレアが驚くのも無理は無い。
属性優劣の関係に無い事に加え、中級魔術を最下級魔術で破壊されてしまったのだ。
続けてクレアの左腕が撃ち抜かれる。
「そろそろ終わりにしましょう」
そう言って、クレアはプリンセス・ガンから立ち上る硝煙をフッと吹き飛ばす。
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