対抗戦中編―呪い師と王女―

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「……暇つぶしにはなった。ご苦労」 カペルはそう言ってクラウスの大剣を右手で受け止めた。 甲高い鉄の音から刃物だと推測される。 「邪魔だ」 クラウスがカペルの『本気』の蹴りを受け、吹っ飛び、壁を突き破って落下して行った。 まるで、確定事項のように。 前触れも無く。 クラウスを追おうとするマーフィーはカペルの殺気に足を止め、諦める。 いずれにせよ、アルバートの負けは決まったも同然だった。 ナタリ、ラディン、レイも呆然としていた。 「さて……始めようか」 カペルがアリスに向き直る。 その魔力はさらに変質し、強力になった。 (魔神抜きでどこまで渡り合えるか……。まあ、本気で戦えば、相討ちには持ち込めるかな……) その瞬間、階下で爆発が起こる。 その音に、カペルが足を止めた瞬間、天井に亀裂が入った。
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