28人が本棚に入れています
本棚に追加
松茸を手に持ちながら、僕はあることをフェインに聞いた。
「して、とりあえず僕が渡した巾着袋を返してくれ」
「はいだべ」
と、装備品を買うときに渡した巾着袋を返してもらった。えっと……残金は……
「はいぃぃぃッッッ!?ちょうど宿一人分しか残ってないよぉぉぉっッ!!」
巾着袋には空しく300ゴルンが入っているだけだった。
「確か、2000ゴルンはあったはずだが……」
「松茸とこの杖でほとんど使ってしまったべ。これも一種の試練さ。立ち上がれ、少年よ!」
納得できるかぁぁぁッッ!!
もう既に太陽は傾きかけている。夜にモンスターを倒してお金を得ると言う手があることはあるが、ここら辺には露出狂が町の外を徘徊しているらしい。
うっかり出会って(削除)を喪失してしまえば終わりだ。僕も、この小説も。
「せっかくだから私はこのお金を使って赤の宿屋に行くべ!」
と自問自答している間にフェインはお金をぶん取って赤の宿屋に入った。
こうして
レオン=ポナポルトは一人で夜を過ごすことになった。
しかし、アベサンがレオンに襲いかかる……
な展開になるんじゃないかと僕は1人夜を過ごすはめになった。
最初のコメントを投稿しよう!