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8月13日 昼
第77振武隊、そして大志出撃の時間…
一緒に死ねると思ってた…なのに…先行くなんて…
死ぬのがまた怖くなった…
なのに、大志は、操縦席から僕を見て笑ってる…
機体の羽が回っている。
「栄…栄二…!!」
羽が回る音に混じって大志が僕を呼ぶ声がする。
大志が、僕を手招きしている。
僕は、大志に駆け寄った。
「栄二…これ持っててくれないか…」
大志が、僕に手紙の入った封筒を三通渡した。
一通は、大志の家族に宛てた遺書だった。
もう一通は、僕宛ての手紙
最後の一通は…
「若松大志殿」
??
大志宛の手紙…
差出人…猪飼…友清!!
訳が分からなかった…
「じゃあ、ちょっと行ってくる!!
泣くなよ!!弟よ!!
待ってるよ!!」
大志は、今まで見てきたなかで一番の笑顔だった…
じゃあな、大志…
また後で……
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