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「ちゅう事で、俺は体のパーツ集めてんのや。
あんたのその手が気に入った、
願い叶えたるから二の腕くれ」
そう言うと箱の中から現れた男は片手を広げて私に差し出した。
いや、ちょっと待て。
色々言いたくて頭が混乱しているが、まず一言言わせてくれ。
「なんでやねん」
「関西弁へったくそやなぁ。
なんでも『なんでやねん』言うたらええと思っとったらあかんで」
詰め襟のシャツに袴はいてターバン巻いてる奴に言われたくないよ!
統一感って言葉を知ってますか!?
「大体話が『……ちゅう訳で』に繋がってないよ!
娘を無くしたその錬金術師が死体に手を伸ばして
なんであんたが私の目の前に現れた理由になるんだ!」
「分からんやっちゃなぁ、
せやからその錬金術師に『パーツを集めてこい』て命令されたから俺がおるんや」
この男の説明が全くもって分からない。
ていうか会話が微妙に成り立っていないと感じるのは私の気のせいか?
私はため息をつきつつ
理解できたか!?
と尋ねる男に白い目を向けた。
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