虚無~………

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なんでこんな事ばかり当たるんだッ 「旦那…ッ旦那ッッ」 中心にいる青年に向かって走りよる 走っているから痛い筈なのにその傷が何故か感覚が伝わって来ない 分からない なぜこんな事になった?? 青年のもとへたどり着いて急いで青年を抱き起こした 「旦那ッ旦那しっかりしてッ」 「幸村ァァッ」 そう叫ぶと幸村と呼ばれた青年は微かに反応した 「…佐……助………??」 「……!?…旦那ッ?」 「…な…ぜ…泣きそうな…顔を…してるのだ…」 喉元が空気を吸おうとしても空回りヒューヒューとなり上手く吸えない 「……幸村、喋らなくて……いいから…ネ?」 佐助と呼ばれた人物は瞳から溢れそうな物を耐え、微笑む 「佐…助…、戦は…どう…な………た」 「終わ…ったから…終わったからもう…喋らないで」 「……なら…早く…帰らねばな…御館様が………待っ……ておら…れ…る」 「そうだよ帰って…皆と…修行して………大将と…殴りあって、団子食べて…」 「……だな、…でも…すまぬ佐助……寒すぎて体が…動かぬのだ…」 殆んど残っていないといっていい程幸村の身体からは血が出すぎていて辺りを紅く染め上げていた 佐助は震えている幸村を抱き寄せて言った 「…なぁ~に…言ってんの旦゙那ぁ…」 笑顔は崩してないだが我慢していた佐助の瞳からはボタボタと涙が溢れだしていた
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