最終章「戻れぬ時」

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横井は体育館でバスケットボールをゴールへとシュートしていた ふと手が汚れていることに気付いた横井は ハンカチを取り出し手を拭いた 横井の手から離れたボールは、いつの間にかその場にいた佐々木の足元へ転がった 「君は友達?それとも…君はどっち?」 佐々木はボールを手にした 「君は一番最初に僕に声かけてくれたよね。それなのに…」 佐々木は横井にボールを投げた しかし 佐々木には銃口が静かに向けられていた 「やめろよ、今更」 「俺は…誰も助けられなかった…」 「そうだね。君は誰も救えない」 「そうかもな…」 佐々木は横井の隙を見計らい ステージ横の倉庫にダッシュした バタンと音を立て扉は固く閉ざされた
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