最終章「戻れぬ時」

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藤沢の撃った弾は 横井に命中した 横井が力を緩めると 佐々木はその場に崩れ落ち 藤沢はもう一度引き金にかけられた指に力を入れた パンッ!! 弾は横井の額を撃ち抜き横井は仰向けに倒れ もう二度と動くことはなかった 「ふ、藤沢…俺の事恨んで…」 佐々木は 力無く倒れる藤沢のもとへ駆け寄った 「…慶子を死なせた事は許せない…慶子を忘れる事なんて…出来るわけない…」 藤沢は佐々木の左手を掴んだ 「だけど…佐々木君にも…大切な人が…いる…」 藤沢は佐々木の左手の薬指にはめられている指輪を触った 「その人には…罪はない…復讐は悲しみを…増やすだけ…だから…」
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