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「朱雀がいますから、乗って行きますか?」
「朱雀にですか!?拙者振り落とされないでござろうか……?」
「俺が乗ってれば平気ですよ?」
「稀犁殿と二人乗りですか……///」
「嫌ですか?」
「そんな事はないでござる……」
「ブルルル…ブルル…」
「朱雀は、拙者が嫌なようですね……」
「そんな事ないですよ?さ…乗りましょう?」
すとっと素早く乗り、除晃に手を差し出して待っているのを見て、除晃は照れながら稀犁の手を掴み朱雀に乗った。
「除晃殿、しっかり掴まっててくださいね?」
「なんだか、複雑でござる……」
「何か言いましたか?」
「いえ…何も……」
「じゃあ、行きますよ!…ハァ!」
稀犁が脇を軽く蹴ると朱雀は、勢い良く走りだした。一方、除晃はドキドキしながら稀犁に掴まっていた。こんなにも細いとは思わなかった……まるでホントに女性のようだ。朱雀はそんな二人を乗せて、重さを感じずに軽やかに駆け抜けて行った。
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