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「え……と言うと…稀犁殿…」
「俺も……除晃殿が好きですよ……」
赤くなりながら除晃を見つめる彼…いや彼女は真剣な眼差しだった。だがなぜか悲しい顔にも見えた。
「俺みたいな男女は一緒にいたら同性愛と間違われますね……それに俺は女物の着物なんて持ってない……だから付き合わないほうがいいですよ……」
「稀犁殿…拙者…そのような事は気にしないでござる……」
今にも泣きそうな顔になった彼女を優しく抱きしめ落ち着かせる。すると傍にいた朱雀が(彼を信じなさい)と言うように小さくいなないた。
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