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「また、貴方のまけですね?」
「ぐぅぬぬぬ…」
「諦めて素直になったら楽に勝たせてさしあげるのに……」
「馬鹿め!私にわざと負けるなど許さぬぞ!諸葛亮!」
「はいはい…」
「私だって軍師だ!自分の力で碁ぐらい勝ってやる…!
「まったく…可愛らしくありませんね~」
諸葛亮と司馬懿はこっそりと会っていた。付き合っているからだ。ここ最近はよく碁ばかりしているが諸葛亮の方が強いので、司馬懿はいつも負けてしまう。今もまた司馬懿は負けてしまった。諸葛亮は負けた原因を考えている司馬懿を暇そうに眺めていた。
「司馬懿…楽しいですか?」
「…ん」
「司馬懿、私が好きですか?」
「あぁ…」
「司馬懿…聞いてますか?」
「あぁ…」
「…」
「!…諸葛亮!?」
いきなり手を掴み歩きだす諸葛亮に驚きながら声をかけるが何も言わずにただ歩き続けていると静かな場所についた。
「諸葛亮…?」
「ここでしたら…私の事だけ考えてくれますか?」
「??」
「私の事だけ見て…私の事だけ考えてください……」
「…碁は、飽きたのか?…まったく、何を言うかと思えば…こど……」
「えぇ、私は、貴方より子供ですし甘えたいんです」
「………わかった。碁はもういい…諸葛亮の事だけ考えてやる…」
「当たり前です♪…愛してますよ」
「……馬鹿めが……」
二人はこの後も静かなこの場所で、ゆっくりと幸せそうに過ごしていた。
End
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