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「稀犁殿?先ほどより顔色が悪いですね?早く薬をお飲みください!」
「……それ……苦いよな?」
「薬ですからね?さ、早く!」
「…いらない……」
「稀犁殿??悪くなりますよ?」
「いい…」
「飲みなさい…」
「……やだ……」
除晃は顔を隠した稀犁を見て軽くため息を吐いたが、すぐに真面目顔になると稀犁が顔を隠している毛布を掴んで顔を出させた。
「…除晃~~」
「稀犁殿、ちゃんと飲まなくてはだめです!拙者心配です!」
「うぅ…わかった……飲む……」
「どうぞ」
除晃が水と薬を渡すと稀犁は優しい笑顔で見守る彼を見ながら薬を一気に口に入れ、水と一緒に流し込んだ。しかし、薬があまりにも苦かったので彼女は渋い顔をした。
「にがーーい……」
「『良薬は口に苦し』ですぞ☆」
「でも薬は嫌い……」
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