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「稀犁殿はそういうところも可愛いですね」
「な…いきなり何を…」
「風邪の時にしか見られない一面も好きですよ♪」
「うぅ…除晃のバカ…」
「稀犁殿?」
「うるさぃ………」
除晃は照れ臭そうに顔を隠す稀犁を微笑みながら見つめた。彼は彼女が寝るまで側にいるつもりだったが、眠気に負けて彼女の上に覆いかぶさりながら眠ってしまった。
「ぅぐ……おもぃ…除晃………」
「ん………」
「…寝てるのか…」
ぴくりとたまに動く彼を見て、起こしては悪いと思い暫く見つめてしまった。
「……たまには…風邪もいいかな……」
彼女は除晃に思いきり甘えられたので、幸せそうにうとうとしながら彼に感謝したのだった。もちろん風邪はすっかり回復していた。
End
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