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次の日も
また次の日も
僕は毎日夏美の病院へ通い続けた。
『今日は具合どう?』
『まあまあかな…』
少し疲れたような笑顔で夏美は笑う。
『そっか』
『夕太…聞いて。
もしかすると私…』
僕はドキっとした。
もしかしたら
聞きたくない答えが待ってるんじゃないかと思って…。
『手術がうまくいけば私助かるかもしれないの』
『…え!?』
僕は舞い上がった。
夏美が助かる…!
夏美の病気が治る…!
『本当かよ!なら頑張ろうっ!?』
『うん…』
『どうしてそんなに暗いの?』
『怖いの…。成功しなかったら
あたしはもう夕太と会えないから…』
『大丈夫だよ!きっと成功するからっ!
夏美の病気はきっと治るから』
笑顔でいう僕に君は
最高の笑顔で
『そうだねっ』
と答えてくれた。
二人で頑張ろう。
些細な望みでも
希望があるなら
信じていたいから―…。
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