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砂煙に向かってニヤリと笑い勝利の余韻にひたるアルスだったが…
ドゴッ
アルス「…ウグッ…!」
強烈な痛みを感じ後ろを振り向くとそこには左腕をダランとたらしながらもアルスの脇腹に拳を叩き込んでいるケイが立っていた
ケイ「教え子にハァ…、ハァ…死ねぇ!はないでしょ」
アルス「な!?あの状態からどうやってかわした?」
ケイ「ハァ…ハァ…、あれを見ればわかりますよ」
そう言われ砂煙の方に顔を向けるアルス
砂煙が晴れるとそこには地面に突き刺さり電気を帯びてパチッ、パチッと音をだす剣だけがあった
アルス「そうか!!剣を差しそれを避雷針がわりに使って雷を地面に逃がしたか!」
ケイ「はい、さすがに完全にはかわせなくて左腕は使えなくなっちゃいましたけどね…クッ……」
ケイは拳を下げると左腕を押さえ座りこんだ
ケイ「それに、ハァ…ハァ…、剣を手放してる時点で俺にもう勝ち目ないですしね」
ケイはアルスを見ながら立ち上がると
ケイ「俺の負けです、相手ありがとうございました」
と言って頭を下げた
アルスは脇腹を押さえながら剣をしまいケイの頭をポンッと叩きケイの腕をとって治癒魔法をかけながら口を開いた
アルス「いや、あの状況で俺の上級魔法をかわし、なおかつ拳打とはいえ俺に一撃入れたんだ、今回は充分だろう。次は完全にかわせるように努力しとけよ」
ケイ「はい!!」
真剣な表情で返事をするケイに「よしっ」と声をかけ腕の治癒を終えると隅で二人の戦いを静かに見ていたギルドとレナに顔を向けた
アルス「こっちは終わりだ、次はお前らの番だぞ~」
アルスはそう言ってケイを連れ、レナ達がいる隅に歩いて行く
ギルド「よし、次は俺達だな。」
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