此処にいる理由

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──そして、『南瓜祭』当日 「わぁ~」 「美味しそうですねぇ」 「みんなで制覇しようぜ!!」 「わたしは半分くらいで良いわ…」 「麻衣っち、呆れたふりしてそんなに食べるんだ!?」 生徒会の女子達は、目の前の南瓜のデザートに目を輝かせていた。 「ほらほら、皐月くん!!文月ちゃんに付き合ってあげなよ~」 「いや…もう俺はいいです…」 「情けねぇなぁ、皐月。身体だけじゃなく、胃も鍛えろよ~」 「彼女とのデザート巡りくらい、付き合ってあげたらどうです?」 「…先輩方は、俺に胃もたれしろと言うんですね…」 男性陣ばあの゙皐月くんで遊んでいる。 (皐月くんて、甘い物が苦手なのね……まぁ、そのままって感じだけど) 「いや~相変わらず騒がしいな」 皐月くんを見て苦笑しているわたしの隣では、朝日がみんなの様子を笑顔で見守っている。 「朝日は?今日大人しいよね」 「なっ!?失礼だな!!」 「あはは、ごめん、ごめん」 会場の端っこで、楽しく会話をしているわたし達。 ふと会場に視線を戻すと、見覚えのある人影が5人、近づいて来た。 「あらあら、楽しそうね~」 「お姉ちゃんに詩月にお母さん!?何で!?」 「兄貴と太陽までどうしたんだよ!?」 「俺たちが出ちゃ悪いのかよ」 わたし達が驚きの声をあげると、間髪を入れずに日向さんが不機嫌そうに眉間に皺を寄せる。 (怖い……) わたしは、引きつった笑顔を残して、サッと朝日の後ろに隠れた。
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