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(昔は、あんなに学校が怖くて…人が怖かったのに……)
朝日と関わってからは、そんな気持ちも無くなった。
居場所の見付け方を、そして、そこにいるための理由を。
一度捨ててしまったわたしに、必要だと思い出させてくれた。
わたしが此処にいる理由は勿論、みんながわたしと一緒に笑ってくれるから。
…でも、一番の理由は、ちょっと違う。
(──ねぇ、朝日。わたしが此処にいる、一番の理由はね)
『貴方が、此処にいるから』。
『貴方が、わたしに幸せを教えてくれたから』。
(今はまだ、少し恥ずかしいから、言わないけれど…)
いつか、きっと。
『朝日、ありがとう』
そう言える日が、来ると思うから。
それまでも、その先も、ずっと。
(わたしと、一緒にいてね)
その時には、心からの、愛の言葉を。
(朝日、大好き。…愛してます)
きっと、伝えるから。
fin..
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