桜咲く季節に‥

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『誰もおらへんのかいな…』 息を整えながらもベットの方へ向かい そっと、優しく挧月を下ろす 周りを見渡しタオルを見付けるとそれを手に取り 洗い場まで行ってタオルを濡らし挧月の元へ行く 『…大丈夫なんかいなぁ……』 心配そうに挧月を見つめ微かに汗で濡れている頬や額を拭いてやり 髪を恐る恐る撫でる 『ホンマ、べっぴんさんやのに…これで男かいなぁ』 男とは思えないぐらいふんわりとして抱き心地の良い体格、手、透き通るぐらいに白い肌に…… 触れたら壊れてしまいそうな唇… 『挧月が女やったらなぁ』 思わず本音が出てしまった自分に苦笑いしながら挧月の寝ているベットの横にある椅子に座る 『んんぅ…』 挧月の顔を覗き込むと 凄く悲しそうな表情をしていた 『挧月…ちゃん……』 .
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