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『ゴトッン・・・、ゴトッン・・・、ゴトッン・・・』
電車に揺られながら、直哉は8年前の事を思い出していた。
大学を辞め、安いアパートに住み、昼夜を問わずひたすらに働いた。
あまりの過酷な毎日に挫けそうになり、最初の3年間は眠りから目覚める度、絶望にうちのめされていた。
それでも8年間耐えてきた理由は、目的があったからだ。
親父を裏切った松山 和樹を見つけ出し『復讐』する!
絶望の淵に立たされる度に復讐の炎を燃やし耐えてきた。
(子守りのバイトで借金を完済したら、本格的に松山を探す!
そして復讐してやる)
直哉は歪んだ笑顔を浮かべた。
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