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―流される―
クラウドと宿命を果たしたかつての英雄は次元の流れに乗っていた。
一年ぶりに受けたクラウドの大技の痛みをしみじみと感じながら、ただ流されている。
「思い出………か……」
クラウドの言葉を思い浮かべる。
銀髪は乱れ、コートはズタズタに。
セフィロスは目を閉じる。
流れに身を任せる。
辺りが静かになる。
セフィロスはゆっくりと目を開ける。
そこは街だった。
「トラヴァースタウン………」
看板を読み一息つく。
気がつくと服装が変わっている。新しいコートだ。
闇を感じさせる黒と赤いライン
裾はギザギザになり、バックルも好みの模様だ。
さらに、背中からは青黒い片翼。
「……ここは一体……」
歩き出した。
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