奇妙な時間旅行

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奇妙な時間旅行

まだ夜は冷え込む4月の夕方頃 僕は山道を友達2人と 自転車で走っていた 始めはクラスの女子で 誰が可愛いとか くだらない話を しながら走っていたが だんだん話すネタもなくなり、 話を探してると 友達の一人、Tが 僕に聞いてきた 「なあ、何十年か前にさぁ~ この山で 人が消えたって話 聞いたことある?」 僕は記憶になかったし たいして興味も わかなかったので 「知らね~」 と一言だけつぶやいた もう一人の友達Sは 「あれ本当の話なの? 俺、夜遅く山に入るなって言う大人の作り話だと思ってたんだけど」 Sの話から、この地域の 大人は子供に この話しをしているようだった そうすると僕が知らないのも無理がない この地域に引っ越してきて一年と短いし かりに親がそんな話しを 聞いたところで まず信じずに 僕には夜の山は危ないぐらいしか言わないだろう Tは嬉しそうな顔で続けた
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