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それはほんの数ヵ月前のこと……
「おいおい藤村、悔しかったら何か言ってみろよ?」
そのときに受け流すのが一番とは分かってはいたんだが、我慢の限界だった俺にはクラスメートを敵としか捉えられなかった。
「ナメんなコラぁー!!」
右ストレートを顔面に打ち出すと、クラスメートは鼻を抑えて地面を悶え転げていた。
「ぐはぁ……!」
今となっては想像も出来ないが……まぁ俺は想像できないが、俺はクラス内でバカにされ続けていた。
そしてイライラが募り、ついに怒りとなって爆発してしまったのだ。
そのクラスメートの鼻は完全にくの字に曲がって折れていて全治一ヶ月~二ヶ月の重傷を導いた。
今思えば下らねぇことやったと思ってる、それでもあの時は本当にやつらが許せなかった……。
まぁ定番だが、そこでその高校の教師登場って訳だ。
「おい藤村何をしとる!?やめんか!!」
「うるせぇ!今までバカにされてきた分、てめぇらに百倍にして返してやる!!」
このとき俺は完全に怒りに我を支配され、制御できずにいたんだ。
いくらなんでも教師殴るのはやり過ぎだよな?
まぁ俺自身はキレてて、あんまり覚えてないんだがな。
そして俺は三十分ほど暴れ続け、生徒五人に先生三人に大ケガを負わせて即退学となった。
それだけならまだしも、自分の親父に……
「我が家の恥だ!」
お袋に……
「家賃は出してあげるから、もう私たちの目につかないところへ行ってちょうだい……」
最終的には二人揃って……
「もう私たちに……これ以上下らない恥をかかせないで!!」
勘当をくらっちまった。
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