☆グルメでアレなお客様☆

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 裏庭のベンチに座る夕羅の膝の上。  はた目には、ふりふりピンクなメイド姿なあたしが、ご主人サマにご奉仕してる…ように見えなくもない。 「ぅあ~…めちゃくちゃ美味(おい)しい」 「…も…もういい?誰かに見られたらヤダ…」  などと言ってるそばから、じ~~っと視線が……。 「……それは、この宿のサービスかな?」  べ、ベロリッチ伯爵?!お昼寝はどうした! 「ち!違う違う!誤解で…っ!」  慌てふためいてると、おっさんは鼻の下を伸ばし、(あぶら)ギッシュな手であたしの手を握る。 「ワシにもお嬢ちゃんの『あ~ん』サービスして欲しいなぁ…いや、是非(ぜひ)しておくれ!是非に!!」  ピキ。 「…っくぉの、エロリッチ野郎が~~~っ!!遠い空へと、ぶっ飛ばしてやる~~~っっ!!!」  ぎゃーーーっ!夕羅がキレたぁぁ!!(あんた自分は棚に上げて、他人をエロって…。)  ズドゴガボーーーーーン☆!!!  ひゅーん……(遠い空へと、ぶっ飛んだ音。)  …………後日。  あのおっさんは、ベロリッチ伯爵の名を語り、無銭飲食を繰り返してた事実がわかった。  今は妖魔人の里の地下牢に、入れられてるらしい…。 「……こうなったらぁ。『ステキ★メイド(びと)(やかた)』に改名しようかしらぁ?」  架那の提案に、一同は声を(そろ)えた。 『却下!!!』
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