☆座敷わらこちゃん☆

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 普段の(わたし)の姿は、子どもにしか見る事ができない。  気合いを入れてがんばれば、大人にだって姿を見せる事もできる。  あの男の子とは、目が合う事が何度もあって。  いつも話をしたいと思うのだけれど、向こうが逃げてしまう。  ……やはり、幽霊だから?  そう、私は妖魔人(ヨウマビト)の幽霊。この(やかた)()みついてから、何年経ったっけ…。  たまにドア()かなくしたり、物の位置を動かしたりのイタズラをする以外は、迷惑は掛けてないつもりだ。  2階の廊下でフヨフヨ浮いてると、聞こえてきた……いつもの如く、賑やかな声。 「綺流兎(キルト)ちゃ~ん、二人っきりでどっか行こう!」 「え?あたし今日は、架那(カナ)に料理習う約束だから無理。」 「そんな!俺と架那と、どっちが大事なんだよ~!?」 「架那。」 「…………。」 「あはは、冗談だって!…ありゃ、夕羅(ユラ)?」  ……本気でヘコんでる。あの人、本当に妖魔人の王なの?  綺流兎さんは、そんな王を放置して行ってしまった…。
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