☆そうしてキャラメルは出来ている☆

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「ちはー、丸妖(マルヨウ)宅配便っス!」 「あらぁ、いつもご苦労様ぁ」  こうやって時々やってくる、妖魔人(ヨウマビト)専用の宅配屋。  彼らはパッと見、人間界の宅配屋と同じだが、人型から大きな鳥型(とりがた)に化けられる超鳥(チョウチョウ)族の一族なのだ。  そんな豆知識は、さておき。  届けられた小包(こづつみ)の山を、みんなで(なが)める。 「うわー、いつもながら、いっぱいだね」 「蒼大(ソウタ)宛てのもあるわよぉ。お友達…彼女からかしらぁ?」  からかう架那(カナ)に蒼大くんは少し、はにかむ。 「えっ、蒼大くん彼女いるの!?」 「ち、ちがうよ!ハルちゃんは、ともだちで…」  モジモジ蒼大くん(7歳)。 「お前、片想いか~。…いいか?友達止まりで終わらせたくないなら、まず、かっさらって(コク)れ!で、無理矢理、婚約指輪を贈るんだ!」 「……蒼大くん、夕羅(ユラ)のアドバイスを聞かない事があたしのアドバイスだよ」  ガサガサと包みを開けていた架那が、あたしに大きな袋を渡した。 「里のみんなからよぉ」 「わぁっ、キャラメルだ!…と、手紙?」
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