☆続・ツンデレツン道中記☆

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「しかし、末っ子はイチゴが(きら)いだから…と嘘をつき、他の兄弟に(ゆず)ろうとします」 「……(フ、フン…末っ子め)」 「泣きながら譲ろうとする末っ子。兄弟たちも涙を(こら)えて、それぞれ我慢していました…」 「……(そこまで我慢するのか?)」 「さて、そこへ現れたのが私と火鷹様です」 「……え?」 「金品を奪おうと目論(もくろ)んでいたのに、(なに)もない事に腹を立てた火鷹様。…その(あと)、どうしますか?」  どうするって…。 「…そんな家、立ち去るに決まっているだろう」 「駄目ですよ、火鷹様。この場合、『イチゴを食べてしまう』が正解です」 「正解と言われても…」 「そんな鬼畜(きちく)真似(まね)は、できませんか?火鷹様ともあろうお方が?」  ……くっ。 「以前の火鷹様なら、家ごと燃やすくらいは平気でしたんじゃないですか」 「い、いくら僕でも、そこまではしない!」
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