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困るあたしの手を取り、マダ~ムはキラキラした瞳で息子自慢を続ける。
その様子を、架那は面白そうにニヤニヤしながら無言で見ていた(助けてくれないワケ!?)。
うぅ……そろそろ、来そうだ。
「今度は息子もここに宿泊させるから、一度会ってみないざますか?」
ドタドタ走る音と、大声が同時に響いた。
「ちょっと待った~~~っ!」
ほら、来た。
「綺流兎ちゃんは、俺の!俺による!俺の為の綺流兎ちゃんだ!!」
「夕羅…何言ってんだか、自分でわかってないでしょ…。」
夕羅の迫力に引いてるマダム…否、マダ~ム(どっちでもいいがな)。
「あ…あら、冗談ざますよっ!オホホホ……ホゥっ!?」
何かを発見したらしく、彼女の目は一点に釘付け。
ただならぬ様子に、架那は石化したマダ~ムの肩を揺すった。
「マダム、一体どうし…」
「小☆動☆物ぅぅぅ!!」
ソファーからビョンと跳ねたかと思うと、彼女は獲物(?)に頬擦りしていた。
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