☆ごってりマダムはアレがお好き☆

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「可愛いざます!めっさ可愛いざます!!」 「…や…やだよ、やめてよー!」  ……時々、変身の練習してる蒼大(ソウタ)くん。なので今は子狐(コギツネ)な姿。  そんな彼が、マダムの腕の中でもがいてる。 「この子、我が家に連れ帰っていいざますか?」 「は?」  話によると。  マダムは可愛い小動物が好きで、自宅にわんさか居るらしい。  ハムスターや子猫、子犬から、音楽家っぽい山の子リスまで…総勢99匹。 「だから記念すべき 100匹目に、子狐を頂きたいんざます!」 「『だから』じゃねぇよ!蒼大を離せ、おばちゃん!」  珍しく夕羅が蒼大くんを助けようとしてる。  あたしと架那も、説得に加わった。 「蒼大くんは狐火(キツネビ)族であって、本当の子狐じゃないし!」 「そうよぉ、マダム!他をあたってくれない?」 「な……(なん)ざます、(みな)さんで…。わかったざますわ、(あきら)めるざます…」  マダ~ムは、ガッカリ顔で席を立つ。  が、夕羅が怒鳴った。 「…て、おい!さりげに蒼大を持ってくな!」  諦めてなかったよ、このおばちゃん! 「だって、可愛いんざますもの!今晩、抱っこして眠るざます!」  小脇に抱えられた子狐蒼大くん……確かに可愛…可哀想。
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