第2章

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次々と、悲惨なニュースは伝えられる。 あまりの出来事の連続に、俺は頭が混乱して食事が手につかない。 しかし、ふと疑問に感じた点がある。 原発の爆破テロ?しかも2ヶ所も? あまり知られていないが、施設の重要性を考えると当然の事ではあるが、原発の警備というものは、専門の警備会社が担当し、最高レベルのものが施されている。 この北朝鮮の潜航艇事件という、異常事態に際して、警備会社も、セキュリティを強化していたはずだ。 さらに北朝鮮の潜航艇事件に対して、自衛隊の第三師団が出動していた。 第三師団は、伊丹に司令部を置く普通科(歩兵)師団で、その兵力は約8000名に及ぶ。 それに対して、北朝鮮側は、Bリビングで三國課長との商談の時に出た話では、潜航艇の生き残りは15人中、わずか3人だった。 その3人が乗ってきた、北朝鮮の潜航艇というのは時代遅れの旧式艦で、ソナーも日本の漁船が使っているような物しか装備していない。 他国の海軍から見ればおもちゃのようなものだ。 それに、元々外洋航海に適さない、対韓国用の沿岸航行用の船だ。居住性も極端に低い。 こんな船で、日本の自衛隊のレーダー網をくぐり抜け、たった3人で、警察や消防、実戦装備の自衛隊一個師団の包囲をくぐり抜けて二カ所もの原発を破壊する。 こんな事は可能なんだろうか? 本当にテロなのか? もし、感染者の拡大を食い止める事が、不可能と判断した日本政府が、米軍の協力で空爆し、感染者もろとも焼き払い、原発の爆破テロという事にして、闇に葬るつもりだったのでは…。 被害者をこれ以上、増やさない為には、仕方ない措置だったのか…。 しかし… しかし…こんな事が…。
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