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ふとあの人を見ると
僕に向かって微笑んでくれた
あの人が落ち込んでたから
月の光の中
手を繋いで歩いた
優しいねって
ごめんねって
悲しそうな顔をした
涙が溢れそうだった
僕は優しくない
だから謝らないで
優しく微笑まないで
あの人を知れば知るほど
自分が汚く見えて
全てを話してしまいたくて
何も知ってほしくなくて
距離を
おこうと思った
離れられなくなる前に
なのに
また悲しそうな顔をする
泣きそうな顔で自分を攻める
違うのに
悪いのは僕なのに
あの人を苦しめることしかできないなら
いっそのこと消えてしまおう
少しの間
泣かせてしまうけど
いずれ忘れてしまう
いつか忘れて
本当にあの人が笑えるようになれば
それだけでいい
あの人が笑えるなら
少しの苦痛も
悲しみも乗り越えられる
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