さみしくなんかないやい

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 女の子は後ろに倒れた後、なんか必死に道路に手をはわせて何かを探してる。ふと、気付いたら俺の足元に一本の棒がコロコロ転がってきてた。  これ探してんのかな?  ウーン……なんか、どっかで見たことあるな。これ。  しゃがんで転がってきた棒を拾う。なんかアレだ。ちょっとかっちょいい感じのシルバースティック!  手元の棒を見た後、女の子に視線を戻す。女の子は目を閉じたまま、なんとか起き上がろうとして、男共はそれをおかしそうに見てた。  あれ?  あの子、もしかして目見えねえの?  …………。  うん。これはアレだよね。ちょっと、温厚な由貴チャンも腹立つ感じの光景だよね。  いくらぶつかってきて謝らねえからって、やっていいことと悪いことがあると思うんです、ボク。  ウーン……。  でもなー。俺が行ってもなんか一発殴られて、ハイ!終了!ってなりそうだしなー。  なんかいい考えねえかなー……。  とか、考えながら後ろを見たら、ちょう怖えー顔のオッサンを見つけた。セカンドバックにパンチパーマ!みてえな感じ。  …………。  うん。  いいこと思いついた。
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