トモダチに許されないこと

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「あー、びっくりした」 「ごみんごみん。あのさ、今日の化学って実験?」 「今日? 今日は実験じゃないよ、教室で講義だけ。ほら、テスト近いし」 「えええーー!! マジで!? やだなー、あのセンセーの声って眠くなんだよねえ」 「そうだね。でも、岡本君、他の授業でも寝てない?」 「痛いとこつかれたー!! 結構言いますな、ノリチャンってば」  それからノリチャンとちょちょいと話をしてから、やっとこさマイシート、僕の席にたどり着く事ができました。ふー、朝のコミュニケーションには時間を有します。人気者の宿命さ。あ、でも、声かけてんの俺からばっかじゃね?いやあ、気のせいですね。そう思いたい!  やったら軽い鞄を机の上に置いて、よっこいしょーっと椅子に腰をおろした。外も寒いけど、教室の中もケッコー寒い。暖房がねえ。  これさー、せめてストーブくらい入れようよ、教室に。男の子は恥ずかしくって、女の子みたいにひざ掛け持ってこれねえの!寒いバカヤロー!とか思いながら、鞄の中から筆箱とかを取り出してから、鞄を机の横にかけて視線を隣の席に向ける。あ、片岡チャンにまだ朝の大事な挨拶してねえや。 「かったおかチャーン、おはよん!」 「うざ」 「だからー! 朝の一発目は元気な挨拶だっつってるでしょ!」  まったくなっとらん!とか言いながら笑ってると、片岡チャンがなんか不思議そうな表情を浮かべて、こっちを見てきた。おおう?どうした?
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