不思議な声

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僕はいつの間にか寝てしまっていた。 風が吹き、草が触れ合う音で僕は目を覚ました。 空はオレンジ色に染まりかけている。 僕はハッとして腕時計をみた。 時計の針は2時を指している。 僕はまだ寝ぼけていて、しはらくボーッとしていた。 が、少ししてある事に気付いた。 空がオレンジ色という事は、時間は6~7時くらいのはずだ。 2時なわけがない。 僕はまた時計を見た。 時計はちゃんと動いている。 それなのに、針は2時のまま。 僕は急いで立ち上がった。 すると空から一粒の雫が落ちてきた。 雨だ。 空は綺麗な夕焼けなのに雨は段々激しくなる。 僕は急いで雨宿りのできそうな木の下に走った。 服はビショビショで、気持ち悪い。 僕は木に背をむけて「ハァ。」っと溜め息をついた。 すると後ろから、囁くよぉな声が聞こえてきた。 僕は急いで後ろを振り向いたが、誰もいない。 僕はおかしいなと思いながらも、また木に背をむけた。 すると今度はもっとハッキリと声が聞こえてきた。 『おいでよ。おいでよ。』 僕はまた後ろを振り返り、ジーっと木を見つめた。 見つめていると、なぜか木から目を離せなくなってしまった。 目を瞑る事もできない。 おかしい。 僕は怖くなって必死で目を逸らそうとしたが、無理だとわかり、とにかく目を瞑ろうとした。 と、その途端。 大きな耳鳴りがなり、『おいでよ、おいでよ。』という声も徐々に大きくなった。 僕は頭が痛くなった。 その瞬時目を瞑る事ができた。
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