晩秋浮島堤(バンシュウ ウキシマ ヅツミ)

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秋も深まったせいか、早朝のこの時間 まだあたりは薄暗い。 川面からは朝霧がたちのぼり 川の堤(ツツミ)に沿って等距離に立てられた外灯が辺りを朱色に照らしている。 東の空が微(カス)かに白々としてきている。 川上のほうから、一人の男性が犬を連れて歩いて来る。 突如、犬が大声で吠え出した。 飼い主の男性は犬に急(セ)き立てられるように少し小走りになった。 徐々に犬の鳴き声が大きくなる。
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