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『しかし、信者が増えないのう…』 絞るような声でつぶやく。
隣ではそんな主を心配そうに見つめる青年僧。
重苦しい沈黙が流れる。
『流謂僧(リュウイーソウ)。ワシの説いてる説は間違っとるのかのう?
お前は正直どう思う?』
そう言いながら目は空を見据えている。
『いいえ、和尚様のお考えが素晴らしいからこそ、私はこうしてお側でお仕えさせて頂いております』
今にも泣き出しそうな青年僧。
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