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青年僧、流謂僧(リューイーソウ)がこの町に来たのはちょうど3年前。
元々実家が浄土念仏宗の寺で、次男坊の彼は親の勧めで系列のO大学に入った。
しかし宗教会の建前に対して、裏の俗世的な慣習に矛盾を感じた彼は、大学中退と同時に、ある僧侶の噂を聞いてこの町にやってきた。
彼はさっそく、町の北山の麓(フモト)にある貧相な構えの寺の主、流僧(ルソー)の元を訪ねて弟子入りを請(コ)い願った。
流僧(ルソー)は、なかなか首を縦(タテ)にはふらなかったが、最後は彼の熱意に根負けして弟子入りを許可したのであった。
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