2.哀愁

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そこで目が覚めた。 夢であって欲しいという俺の願望は崩れ去った。 その冬、同じ情景でじいちゃんが死んだ。ただ一つ違うのは、ばあちゃんにではなく、俺にだった。 「ありがとう。ありがとう。」って、何回も伝えようとしてくれた。 葬式のとき、俺はじいちゃんにちゃんと「ありがとう」って伝えられた。 それが俺の予知夢を見るようになった始まりだった。 それ以来、両親を大事にするようになり、大切にするべきモノも増えた。 予知夢で有っても無くても、多くは望まないようになった。
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