3.傷痕

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小学校5年生の冬にみた夢。 ある年の春。 俺は、何故か池のある大きな時計台の下で人を待っていた。 待ち合わせ時間は10時。そして、今は9時45分。後、15分で待ち人が来る。 喜び、楽しみに11歳の心は満たされていく。 しかし、約束の10時を過ぎても俺の待ち人は来ない。 少しぐらい遅れる事はある、人で有る限り。 根気よく俺は待ち人を待ち続ける。 しかし、30分しても来ない。 俺は、時計を見る回数が増えていく。 当時、携帯電話なんて持っていなかった俺は、近くの公衆電話まで電話をかけに行った。 ちょうどその時に待ち人が来た。 そして「待たせてごめん。」 走って来たのにも関わらず、息一つ乱していない。 俺「何かあったん?」 「別に‥‥」 俺「普段遅れる様な人ちゃうやん!!」 「‥‥‥」 俺「何か言い訳ぐらいしなぁよ!!」 「‥‥‥」 俺「何かあったんやろ!!」 「‥‥‥うるさい」 俺「逆ギレ!?」 そう言ったら、 「ここで死ぬのは、僕か、君か。」 俺「俺は死なへん!!死ぬんはあんたや!!そこまで言うなら死ねや!!」 ―――――――ドスッ‥‥‥ 俺は相手を殺していた。何処からともなく出した鋭い刃物で一突き。 俺「うっ・・・ァァァア!!!!」
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