絶望

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絶望

『待ってくれ!もう少しなんだ』 『………その言葉は聞き飽きました』 ここは――ある科学者の研究所 薄暗いし薬品の臭いが鼻をつく、どうやら地下らしい 『あと少しで完成なんだよ!頼む!!』 『何度言っても無理です……約束なので、我々は資金援助の代償にあなたの家族を売ることにしました』 スタスタと一人の男は立ち去る 『うわああぁああぁあ!!』 もう一人の男は、力が抜けたように地面に平伏して叫んだあとつぶやき始める 『……覚えてろよ…………こんな思い通りにならない世界なんて……………………………潰してやる』 男は立ち上がると、ふらふらと奥の部屋へとあるいていき、軽くドアをしめた
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