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トークンと呼ばれた人物は部屋の奥の扉から出てきた。
トークンは淡い緑色の長髪を後ろで縛り、風変わりな眼鏡をした青年だった。
一つだけ違和感があるのはここエルフの里であるはずなのに人間であると言う事。
トークンの所に駆け足でルージュが寄っていった。
「また調べものしてたの?」
ルージュは楽しそうにトークンに話かけているが当の本人はキリトが気になるのか話を切り出そうにもルージュが話を止めない。
その場に取り残されたキリトは何故かトークンに同情に似たものを感じ可哀想になっていた。
「…あの、ルージュ…彼は?」
やっとの思いで話出せたトークンはキリトの事を指した。
ルージュは軽くキリトの事を話、服を貰えないか訪ねてきた事を伝えた。
やっと話が進み、ルージュの話を了解したトークンはキリトを奥の部屋に招いた。
「申し訳ないね…彼女は双子である事で里の中でしか自由がないんだ。里から出て帰ってきたらいつもあんな感じなんだよ」
苦笑いを浮かべながらルージュの事を話すトークンは幼い妹…愛しい者を話すような感じだった。
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