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キリトはその晩歩き続けた。
服にはフォレスとの闘いで付いた返り血…。
フォレス…どんなに平常心を保とうとしても苦しくないわけがない。
気が付けば周りは木におおわれており、悔しさにその場に泣き崩れてしまった。
「…ちくしょう…こんな力……」
持っていて良かった力なのかそれとも、ない方が良かった力なのか…分からずにいた。
そのまま朝になり、ぼーっとしたまま辺りを見回す。
森が深いのかおそらく昼間になっているはずなのに光がちらほらとしか差し込んでいない。
キリトはこの深い森で死んでしまえたら…そんな事を考えていた。
考えるのも疲れたキリトはゆっくり目を伏せ、眠ろうとした。
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