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何時かの君は振り返る僕に笑顔を向ける。あの頃から変わらないまま鏡の中で涙を流し続けながら…。
傷痕隠し微笑む仮面をつけて、君は独り気持ちを押し殺す。
片片と舞う雪は、止めど無く溢れる願い。
初めて弱さを見せた其の言葉に、何も出来なくて…。
曇った鏡越しに見つめ合う儚い夢。映し出す懐かしい思い出に戸惑う心はひたすら錆びついていく…。
かじかむ指を数え…あと幾つ過ぎれば君がいる彼の場所へ届くかな…。
揺ら揺らと舞う雪は、君だけに伝えたい願い。
遅過ぎた答えは、まだ胸の中に、傷として残る…。
二人で眺めた景色を繰り返す。此処に在る確かな思いを溶かしながら…。
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