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國枝の嘘に香坂はなんとか平静を装うことができた。
お互いにそれほど長い付き合いではないものの、何となく意図するところが解ったのだ。
國枝知草はこの法村から何か引き出そうとしている。
「“教官”ここではなんですから、どこか場所を移しませんか?」香坂がすぐに提案する。
「学内の喫茶店にしましょ」明日香も助け舟を出した。
何故助け舟なのか、それにはちゃんとした“理由”がある。
「そうしましょう。法村さん、でしたね?よろしいでしょうか?」國枝が笑顔を作る。
三人の連携に法村は、はい、と頷くことしか出来ずに後に続いた。
三人は何故か奇妙な確信を得ていた。
この法村という男は“椚カルラ”と何らかの接点があるに違い。そして、“柊小次郎”にも。
やがて四人はK大構内の喫茶店に入ると自然に4人は奥の席を選んで座った。
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